ILC PROJECT [ 国際リニアコライダー計画 ]

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2017年02月02日

研究体制、運営検討へ ILC誘致 有識者会議

岩手日日新聞

作業部会設置決める

次世代の大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」に関する文部科学省の有識者会議(座長・平野眞一名古屋大名誉教授)は1日、同省で第6回会議を開いた。国際研究組織の体制や管理運営の在り方などを検証・検討するため、下部組織として新たに「体制及びマネジメントの在り方検証作業部会」を設置することを決めた。3月にも作業部会で検討を始める。

委員9人が出席。4部会目となる作業部会の設置は、2013年9月に日本学術会議が重要課題の一つとして「関連研究者を中心とする国内体制の在り方及び管理運営体制」を掲げ、有識者会議も論点に位置付けながら詳細な検討を行っていなかったことから、「専門的見地から検討を行ってはどうか」と事務局側が提案し、了承された。

検討事項は▽国際研究機関の体制およびマネジメントの在り方▽国際研究機関の在り方を踏まえた周辺環境の整備▽国際研究機関をわが国に設置する場合の国内の実施体制-など4項目。設立形式や関係法令、権限の在り方、意思決定のメカニズムなど国際組織の在り方について議論を深めるとみられる。

平野座長は、広島大学長室特任教授の観山正見氏を同作業部会座長に指名。来月をめどに第1回作業部会を開いて検討に着手する。

ILC計画の推進状況で、高エネルギー加速器研究機構(KEK)の山内正則機構長がコスト削減に向けた日米共同研究について、東京大素粒子物理国際研究センターの駒宮幸男センター長が16年12月に盛岡市で開かれた国際学会のリニアコライダー・ワークショップ(LCWS)について報告。

駒宮センター長はコスト削減について、「素粒子の衝突実験のエネルギーを下げ、ヒッグス粒子の精密測定に集中することで、1兆円近く掛かる建設予算が7割以下になる」と語り、LCWSにおける装置の段階的な規模拡張の戦略「ステージング」を紹介。全長31キロとするこれまでの基準計画案をコンパクトにした同20キロのミニマム計画案を示し、「今ワークショップで、この線で国際的なコンセンサスを取っていくことを確認した。全体のコストを半額近くに下げ、ヒッグスファクトリーとして提案できると考えている。より実現性が上がったと思う」と語った。

委員からは「コストが半額でも、一般国民に理解し納得してもらうにはハードルが高い」などの意見があった。