ILC PROJECT [ 国際リニアコライダー計画 ]

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2016年01月22日

ILC見据え国際化提言 トール米領事 羽田地区訪れ意見交換

岩手日日新聞

在札幌米国総領事館のジャスティン・トール領事が21日、奥州市を訪れ、次世代大型加速器・国際リニアコライダー(ILC)の建設候補地になっている北上山地(北上高地)周辺に位置する同市水沢区羽田地区の住民と意見交換した。羽田地区がILC建設を見据えて構想している外国人とのコミュニティー醸成など国際化の地域づくりについて話し合った。

羽田地区センターで開かれた意見交換会には、トール領事と同館職員、羽田地区振興会の佐藤建樹会長ら役員、市国際交流協会、県科学ILC推進室の関係者ら10人が出席した。

佐藤会長がILCに対する地域の期待を紹介した後、「家族を伴って居住する外国人への対応が仕事だと考えている。20~30年の長い付き合いになるので、一過性ではないおもてなしができるかどうかを模索している。外国人との交流の場が少ない地域なので、これからは外国人との活発な交流などを行い、新しい風を入れながら受け入れ態勢を考えていきたい」と地域振興策を紹介した。

同振興会の橋本欣也副会長はILC建設の政府決定時期やILCの優れた点と悪い点を問いただしたほか、佐藤晃信理事は食べ物や道路標識など外国人の受け入れに求められることを改めて質問した。

トール領事は女性や外国人を受け入れる「多様性」に触れ、「女性にも参加してもらい、より多くの方々の意見を聞くことが大切。日本のことわざ『郷に入れば郷に従え』の精神はとても良いが、日本の文化や食べ物などは外国人にきちんと説明しなければ理解は難しいかもしれない。コミュニケーションと多様性が少し問題だと思う。日本人のおもてなしは素晴らしいので大丈夫」と述べた。

トール領事は2015年8月から在札幌米国総領事館に勤務し、北海道と北東北3県の総務・経済・領事部担当領事。北東北の経済情勢を調べるうちにILCを知って興味を持ったという。意見交換会に参加して「羽田地区の人たちがILCについて語り合うことはとても良いことだと思った。私もILCをもっと勉強していきたい」と感想を話した。

同日は市内の国立天文台や市伝統産業会館(キューポラの館)などを見学。22日は県庁で東日本大震災の復興状況などについて県の担当者と意見交換する。