ILC PROJECT [ 国際リニアコライダー計画 ]

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2015年03月30日

来年度 県、北上山地で地質調査

岩手日日新聞

LCC、東北大と連携 ILC誘致

本県が国内建設候補地とされる次世代の大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の誘致実現に向け、県は2015年度に、国際的な研究者推進 組織「リニアコライダー・コラボレーション(LCC)」と連携して北上山地(北上高地)の地質調査を行う。詳細に調査することで、「北上サイト」の候補地 としての価値をより確かなものとし、誘致を後押ししていく。

15年度県一般会計当初予算には、ILC関係の事業費が「プロジェクト研究調査事業費」として6500万円計上されている。

地質調査は、LCCだけでなく東北大との共同研究として取り組む。LCC側の意向に即した形で国際設計チームの技術設計に合わせてボーリング調査 を行う。県は以前にもボーリング調査を実施しており、硬い岩盤であることを示したことで、物理学者らでつくる立地評価会議が北上サイトを候補地として選出 した経緯はあるが、今回は北上サイトに特化した施設の設計を行うための調査となる。

文部科学省の有識者会議が15年度中にILCの建設について一定の結論を出すとされる中、達増拓也知事は調査に関し「既に北上山地の優位性は研究者の間では定着しているが、それをより確かなものにして政府の意思決定を促すという効果が期待できる」と語っている。

調査以外にも、県はILCに関する周知を進める。特に県内では徐々にILCについての理解が進む中、県外にはまだ浸透度が足りないとして、誘致に向けた機運醸成のため特に首都圏での活動に力を入れる。

具体的には4月25、26の両日に千葉市で開かれる動画配信サイト「ニコニコ動画」のイベント「ニコニコ超会議」で、若者向けにILC関係の情報 を発信する。同20~24日に茨城県つくば市の高エネルギー加速器研究機構(KEK)で開かれる「アジア・リニアコライダー・ワークショップ」でのイベン トも検討している。

このほか、東北ILC推進協議会と連携して首都圏でのシンポジウムも計画している。

子供向け漫画作製

県は、次世代を担う子供たちにILCへの理解を深めてもらおうと、漫画「ワタシの夢 科学のミライ-宇宙をつくる加速器・国際リニアコライダーとは」を作製した。

県はこれまでに小学生向けの動画を作り、ILCを分かりやすく紹介している。KEKがILCの仕組みなどを説明する内容の漫画を作製した経緯はあ るが、今回はより地域に密着した内容で構成している。奥州市の奥州宇宙遊学館でILCを知った少女が家族とILCの意義などについて考えるストーリーと なっている。

A5判16ページで、3万部作製。県内の小学校に配布するほか、県庁や広域振興局などでも入手できる。宮昌隆ILC推進課長は「漫画を通じて将来ILCが実現する時に社会を担っていく子供たちに、よりILCを身近に感じ理解を深めてもらいたい」と語っている。