ILC PROJECT [ 国際リニアコライダー計画 ]

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2014年07月10日

宇宙誕生に興味津々 県南局 ILCセミナー

岩手日日新聞

一関中からスタート

県南広域振興局主催の中学2年生を対象にしたILCセミナー(出前授業)は9日、一関市の一関中学校(小野寺悟校長、生徒272人)で開かれた。生徒た ちは宇宙の成り立ちや、県南から宮城県北地域の北上山地(北上高地)が国内の建設候補地となった次世代の大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の 仕組みなどの説明に、興味深く聞き入り、想像を膨らませた。セミナーは市内5校をはじめ、12月まで同振興局管内計11校で開かれる。

 同校では2回に分けて開かれ、2クラス約60人が聴講。県南局から事業委託を受けた奥州市のNPO法人イーハ トーブ宇宙実践センターから大江昌嗣理事長らサイエンススクールリーダー4人が訪れ、宇宙誕生やILCの必要性、ILCの研究でもたらされる効果などを、 映像も用いながら分かりやすく説いた。

講師の小野寺喜美男さん(67)は、約138億年前に起きたとされる大爆発「ビッグバン」で宇宙が誕生したことや、高性能の電波望遠鏡でも爆発直後の状態を調べられないことなどを紹介。「ビッグバンに最も近づくことができるのがILCだ」と説明した。

中東重雄さん(69)は「硬い岩盤が直線で50キロ確保できることが決め手になった」とILCの建設候補地に北上山地が選ばれた理由を示した上で、仕組 みを説明。「小さな素粒子の粒を衝突させるためには、さまざまなレベルの高い技術が必要。ILCからいろんな分野の想像もできない技術が生まれ発達してい くだろう」と語り、「(完成まで)あと14、15年かかる。今から一生懸命勉強して、いろんな分野でぜひILCに関わってほしい」とエールを送った。

やや難しい内容ながら、生徒たちは簡単な実験装置にも身を乗り出すなど興味深く聞き入った。稲邊彩音さんは「理科はあまり好きではなく正直難しかったが、話を聞いて興味が湧いた。もっと勉強していきたい」と目を輝かせた。

同校では10日もセミナーが開かれ、もう1クラスが授業を受ける。

同セミナーは、想定されるILCの完成時期に中心となって社会を担う子供たちに、科学やILCへの関心を持ってもらおうと県南局が2014年度に初めて 企画。独自に実施している奥州市を除く管内の46校のうち、今年度は希望した一関市と花巻市、遠野市、金ケ崎町、平泉町の5市町の各校で開催する。残る 35校は来年度実施する予定。