ILC PROJECT [ 国際リニアコライダー計画 ]

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2013年12月12日

語学教育の重要性理解 東北ILC推進協

岩手日日新聞

次世代大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の北上山地(北上高地)への誘致実現に向け、東北ILC推進協議会(代表・高橋宏明東北経済連合会 長)は11日、仙台市内でインターナショナルスクール視察会を開いた。参加者は説明を受けながら英語による学習環境や指導体制を視察。外国人研究者の家族 を受け入れるための教育環境整備の在り方に理解を深めた。

 教育面での受け入れ環境整備の参考にするため、同推進協が初めて開いた。岩手、宮城両県をはじめ、ILCの建設ルートが想定される一関市や奥州市、それに仙台市や宮城県気仙沼市など同推進協会員の関係機関・団体から担当者ら約40人が参加した。

視察したのは、いずれも仙台市泉区の東北インターナショナルスクール(TIS、ジェームズ・スチュワード校長)とホライゾン学園仙台校(アルク・バリッシュ校長)。

TISは南光学園が1989年に開校。国際社会に通用する人材の育成を目指し、24年の歴史で50カ国以上から子供たちを受け入れているという。現在は十数カ国の国籍を持つ4~18歳の76人が教育を受けている。

参加者はスチュワード校長の案内で教室を巡り、授業の様子を見学した。使われている言語は英語だけ。日本や米国、英国、韓国、メキシコ、パキスタンなど多国籍の子供たちが、少人数や複数学年で一緒に楽しく学んでいた。

見学後の質疑でスチュワード校長は、英語を母国語とする国から教諭を採用していることや、入学者の8割の母国語が英語ではないため言語指導のサポートに も力を入れていること、教育課程の国際資格・国際バカロレアの認定を受ける準備も進めていること、世界のどの大学にも進学できることなどを紹介。「TIS は世界へのパスポートです」と結んだ。

参加者からは、通学方法や地域の公立学校などとの交流、英語を話せない親へのサポートなどについて質問が出された。ILC誘致が実現した場合の対応につ いて、スチュワード校長は「一関付近に研究施設ができれば、TISのサテライト校を開設してテレビで授業するということも考えられる」と話した。

同推進協の高橋代表は「これからどこに力を入れないといけないか、全体としての方針が決まっていない。質の高い教育を進めている。さまざま現状を見て大いに参考にしていきたい」とILCを中心とした東北地方の国際化の進展に期待を寄せた。

一関市の佐藤善仁企画振興部長は「外国人研究者の家族受け入れへのインターナショナルスクールについては理解が深まった。一関の子供たちのグローバル化 にもいい影響が出るような整備を考えたい」、奥州市の及川健ILC推進室長も「英語ができなくても受け入れるといい、参考になった。整備にはニーズや地域 とのバランスが課題だろう」と話した。

ホライゾン学園では、2012年4月に開設された幼稚部の様子を視察。主に日本人を対象にしているといい、TISとの経営方法の違いについても理解を深めた。