第2回SRF材料研究会

第2回SRF材料研究会
- 超伝導加速空洞の材料・表面・加工の話題を中心として -


超伝導加速空洞の性能は、素材、加工技術、加工機械、表面処理・洗浄技術等々、多くの要素によって大きく左右されます。この研究会では、ILC用超伝導加速空洞の大量生産を意識し、その製造現場の技術者、超伝導空洞の研究者、ユーザー等関係者が一同に集まり、研究・開発の状況を披露し、あるいは、困り事を議論・相談できるような機会を設け、日本のSRF技術の加速的押し上げと企業の共栄を狙っております。今回の主なテーマは切削加工と成形加工となります。多数の皆様のご参加をお待ちしております。

・開催日時:2015年3月5日(木) 10:00-17:00 (開場9:30)
・開催場所:高エネルギー加速器研究機構 4号館セミナーホール(つくばキャンパス:アクセス

・主催:高エネルギー加速器研究機構(研究会企画:加藤茂樹)
・後援:先端加速器科学技術推進協議会(AAA)
・協賛:日本加速器学会・日本金属学会・日本真空学会・日本表面科学会


・研究会参加費:無料   ワンコイン懇親会:事前参加登録不要 
・対 象:協議会会員及び会員外

・申込み先:

  AAA協議会会員は事務局information@ml.aaa-sentan.orgまでご連絡ください。
  また、協議会会員外の方は、SRF材料研究会事務局srfc.material.ws@gmail.com (加藤茂樹)   

  に部課等も含めた所属、氏名、電話番号と合わせてご連絡ください。

20150226:協議会事務局では参加申し込みを締め切りました。

遅れて参加希望の方はsrfc.material.ws@gmail.com (加藤茂樹) に直接お申し込みください。

その際、部課等も含めた所属、氏名、電話番号を合わせてご連絡ください。


 

-講演プログラム-

  10:00-10:05 開会の挨拶

LC計画推進室 室長KEK/山本 明

  10:05-10:10 会の趣旨説明

KEK/加藤 茂樹

  10:10-10:40 ILCの現状と展望

KEK/早野 仁司

    ILCのTDR公表後も継続的に続けられている技術課題の検討について、現状を簡単にreviewする。そして、ILCの超伝導加速技術と同様の技術で建設が進行中のEuro-XFELの状況についても簡単にreviewする。また、日本国内では「ILCに関する有識者会議」による検討が進められており、そのサブ部会である「ILC技術設計報告書(TDR)検証作業部会」による技術検証が進んでいる。このようなILCを取り巻く状況について説明をし、現状理解を図ることを目的とする。
  10:40-11:10 2015年的超伝導加速空洞概略

KEK/久保 毅幸

    ここ数年、超伝導加速空洞研究の進展が著しい。不純物ドープNb空洞によるhigh-Qの実現とそれに関連する理論面での進展、冷却速度の制御によるQ値改善の発見、超伝導多層膜 構造の理論的理解の前進、Nb3Sn空洞研究の発展等々である。最早、2012年以前と現在と では見える風景が大きく異なっている。本講演では、最近の進展を踏まえて、2015年現在 の目線で超伝導加速空洞について簡単に復習する。
  11:10-11:50 純Nb難加工素材のミクロ物性及びマクロ力学的特性について II
 

SPS社/野原 清彦

    Nb 金属(元素)自体は2,469 ℃ という高融点を有し、超合金の耐熱性向上のため微量添加されるが、単体で構造材料として使用されたことはない。 しかるに、超伝導特性を考慮してSRF 加速空洞部材として採用されるに至ったが、構造材料としては、難加工性 かつ難切削性を呈する。この事象についてミクロ的な 結晶学・すべり変形機構・破壊現象等とマクロ的な機械的特性・塑性異方性・塑性加工性の両視点からの検討結果を報告する。
  昼食    
  12:50-13:20 アルバックにおけるニオブ加速空洞部の素材開発     

ULVAC社/増居 浩明

    アルバックでは、溶解炉,酸洗設備,圧延機,真空熱処理炉等の製造設備を保有しており、これらを用いた加速器用高純度ニオブ材の開発を進めている。現在、 シームレス超伝導加速空洞を中心とした開発についてKEKと共同研究を行っており、 講演では開発進捗やシームレス管およびその周辺部材に要求される物性等について紹介する。
  13:20-13:50 Nb材料の切削加工技術に関して 

北野精機社/四家 淳一

    一般的に、Nb材料は特有の材質より、難削材と言われている。当社では、近年このNb材料の色々な加工条件(切削油、切削速度、取扱方法、品質管理)を最適化することで、加工製品が安定提供可能となった。ここでは、Nb材料から1つの製品になるまでの各工程の手法やノウハウ、加工事例を紹介する。
  13:50-14:30 Nbの切削と成形について

KEK/井上 均

    現在、機械工学センターではILC用の超伝導9連空洞を製作している。2010年にハーフセル成形のプレスマシン(150KN)とトリミング専用マシンのNC縦型旋盤、翌年にEBWマシン(SST社製)が納入された。単空洞(1300MHz)では20年ほど前から製作している。今回、空洞を作る過程でのNbの切削や成形について報告する。
  14:30-15:00 SRF加速空洞用エンドグループ部品向け純Nb難加工素材の新超深絞りプレス成形方法の開発
 

SPS社/野原 清彦

    純Nbは難加工素材である。SRF 加速空洞用エンドグループ部品のうち、平底円筒状部品(HOM cup;Coupler Housing Short Side)につき、純Nb 材料を用いて“1回(単独)”のプレス(塑性)加工にて“超絞り加工”を行う工法を開発した。即ち、「難加工」の深刻な要因のひとつである“塑性異方性”に着目し、実験仮説式を構築して、servo制御・熱制御を併用して新工法を創出した。この手法は, 易量産性と大幅なコスト削減を同時に達成できる可能性大である。加工事例を紹介する。
  休憩    
  15:20-15:55 ニオブインゴットのスライス材を用いた超伝導加速空洞の製造と評価
     

KEK/山中  将

    高RRR・高純度のニオブインゴットをスライスした材料を用いて製造した空洞は、 同じインゴットを鍛造・圧延した板材を用いて製造した空洞に較べて、高い加速勾配が得られることが知られている。現在、低RRRのニオブインゴットをスライスした材料を用いて空洞を製造し、空洞性能を評価する実験を進めている。実験の目的と進捗状況について報告する。
  15:50-16:10 超伝導加速空洞の製造技術開発

三菱重工社/仙入 克也

    超伝導加速空洞の製造に必要な技術である成形技術、加工技術、溶接技術に関して、これまで三菱重工業で取り組んできた様々な手法についての開発実績について報告する。
  16:10-16:40 表面分析豆知識 II:電子顕微鏡とその仲間達(電子励起X線分光・電子線後方散乱回折)
 

KEK/加藤 茂樹

    前回の研究会では超伝導加速空洞の開発・製造の際に使用される分析装置を概観した。今回から個別の分析技術と分析例を紹介する。最も一般的な手法の1つは電子顕微鏡である。今や、電子顕微鏡は単独に2次電子による画像観察のみに使われることは少なく、その電子ビームを励起源として反射電子の画像を得たり、X線を分光することで元素分析像を得ることができるようになり、材料開発や検査に多くの情報を提供できるようになった。
  16:40-16:55 総合質疑・討論  
  16:55-17:00 閉会の挨拶

AAA技術部 部会長
KEK/早野仁司

  17:15- ワンコイン懇親会  

  
※ 講演時間には5-10分の質疑応答時間が含まれます。


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