第1回SRF材料研究会

第1回SRF材料研究会
- 超伝導加速空洞の材料・表面・加工の話題を中心として -


超伝導加速空洞の性能は、素材、加工技術、加工機械、表面処理・洗浄技術等々、多くの要素によって大きく左右されます。この研究会では、ILC用超伝導加速空洞の大量生産を意識し、その製造現場の技術者、超伝導空洞の研究者、ユーザー等関係者が一同に集まり、研究・開発の状況を披露し、あるいは、困り事を議論・相談できるような機会を設け、日本のSRF技術の加速的押し上げと企業の共栄を狙っております。多数の皆様のご参加をお待ちしております。

・開催日時:2013年11月21日(木) 10:00-17:00 (開場9:30)
・開催場所:高エネルギー加速器研究機構 小林ホール(つくばキャンパス:アクセス

・主催:高エネルギー加速器研究機構(研究会企画:加藤茂樹)
・後援:先端加速器科学技術推進協議会(AAA)
・協賛:日本加速器学会、日本表面科学会、日本真空学会


・研究会参加費:無料
・対 象:協議会会員及び会員外

・申込み先:

  協議会会員で出席希望の方は、懇親会の参加有無と合わせて、11月13日(必着)までに
  事務局 informationml.aaa-sentan.org までご連絡下さい。

20131113:協議会事務局では参加申し込みを締め切りました。

       参加希望の方は加藤茂樹様あてに直接お申し込みください。


 ご注意)
 協議会会員外の方は、shigeki.kato@kek.jp にお名前、所属、懇親会参加有無などを記載してお申し込みください。

 

-講演プログラム-

  10:00-10:05 開会の挨拶
LC計画推進室 室長KEK/山本 明
  10:05-10:10 会の趣旨説明 KEK/加藤茂樹
  10:10-10:40 ILCの概要とSRF空洞  その役割と規模 KEK/早野仁司
    ILC加速器の構成について概説し、その中で使用されるSRF空洞の仕様、試験、クライオモジュールへの組込み、加速器としての運転、必要性能を紹介する。
  10:40-11:20 ILC 用SRF9セル空洞の製造法 KEK/佐伯学行
    2004年のILCにおけるInternational Technology Recommendation Panel (ITRP) の 超伝導加速器の選択決定以降、KEKでは複数のILC用SRF9セル空洞を内作している。2011年のCavity Fabrication Facility (CFF)新設以降も、1台のILC用SRF9セル空洞を製作した。この講演では、KEKにおけるILC用SRF9セル空洞の製作法について、その概略を説明する。
  11:20-12:00 Material Properties of Nb for SRFC from Material Supplier's Point of View Heraeus社/Bernd Spaniol
    The speech will give an overview about the whole supply chain from the ore to the qualified Nb RRR Ingot. That will include the worldwide ore resources and quantities available. It will include the influence of metallic impurities in the ore, selection of the ore, or needed refining methods to get suitable pre-material for Nb RRR Ingot production. It will include the influence of interstitials as well. A conclusion will be made if the availability of ore will be sufficient for the quantities needed for the ILC production.
  昼食    
  13:30-14:00 アルバックにおける加速空洞素材の開発と展望 ULVAC社/永田智啓
    現在、アルバックではシームレス空洞の開発についてKEKとの共同研究を進めてお り、最近では、600kWの電子ビーム溶解炉を1機導入しNbインゴットの製造に着手し始めた。これは、原料コスト低減に加え、インゴットから空洞までを一貫で開発することで問題のフィードバックやリサイクルを可能にし、トータルコストの低減に直結するためである。現状、高純度Nbの精製技術をようやく確立しつつあり、シームレスパイプ以外の素材供給も視野に入れたいと考えている。講演では素材供給の立場から開発進捗や展望を中心に話を進める。
  14:00-14:20 溶媒抽出法不要のインゴットニオブ製造法紹介  KEK/加藤茂樹
    超伝導加速空洞の性能向上に取って厄介な不純物であるタンタルは、通常のニオブ鉱石を鉱山内で精製した段階ではニオブの1割程度を占める。しかし、このタンタルは後々行われる電子ビーム溶解工程でも除去ができないため、電子ビーム溶解工程の前に水溶液と有機溶媒液を使いタンタルとニオブを分離する工程が入る。これを繰り返すことによりタンタル濃度を0.01重量%程度まで減らすことができる。しかし、最近、異なるタイプのニオブ鉱石を原材料にして、溶媒抽出法を使わない素材製造法が実施されている。この方法ではタンタル含有率が0.1重量%程度と以前高いままであるが、空洞製造の低コスト化と空洞性能の両立が期待されている。
  14:20-15:10 SRF空洞用 Nb の材料特性/プレス加工の立場から(1)
- 現行Nb板材の材料特性と HOM cup の超深絞り
先進プレス加工の試み -
SPS社/野原清彦
    高融点純Nb 非鉄金属材料が極低温構造材料として使用された例は過去にない。従って、Nb 材の加工(法)に望ましい材質やそれを具備し得る製造条件、そして特に加工難度の高いEnd group 部品等の加工については「基礎的実験検討」と「先進性」が求められる。 本講演では、高価な本材料の歩留りや生産性および低廉化に配慮しながら、4回シリ-ズの予定で、「材料と加工」の基本事項にも触れつつ、課題解決の現況の一端について述べる。第1回は、まず現状入手可能な 純 Nb の材料特性の調査結果から、本材料の加工難易度が高い事実を示す。次いで、上記の観点から「超深絞り性」が要求される HOM cup の加工実験に基づく、板素材の「先進プレス加工(法)」の存在可能性を提起し、現行加工法の工法転換・費用対効果の著しい向上等が期待されることに言及する。
  休憩    
  15:25-15:55 Material Properties of Nb for SRFC from Fabricator's Point of View Heraeus社/Bernd Spaniol
    The speech will give an overview about the different production methods for the several semi-finished products, such as tubes, welded or seamless, coupler housings, turned or back extruded, sheets, large tubes for hydroforming. It will give an overview about challenges to fit the specifications, it will be discussed, if the specifications are showing antagonism, as the requirements will have influence each other.
  15:55-16:35 Nb母材と表面の各種分析法と測定例 KEK/加藤茂樹
    超伝導加速空洞の表面は、空洞の生殺与奪を握っ ている非常に重要な要素の1つであるが、数100もの空洞製造工程においてNb材料が様々な不純物や異物を取り込んでしまうチャ ンスは実に多い。必要とする加速空洞の数が少ない場合はその品質管理が十分行き届くものであるが、約16000台もの空洞製造が必要となるILC の場合は、全空洞に対して高度で均質な品質管理とその表面制御が必要となる。ここでは、大量生産も意識しつつ、ニオブ素材そのものの母材分析から空洞表面の分析までいくつかの分析例をその手法と合わせて紹介する。
  16:35-16:55 総合質疑・討論  
  16:55-17:00 閉会の挨拶 AAA技術部 部会長、KEK/早野仁司
  17:15- 懇親会(会費:4000円)