2013年1月8日

年頭によせて

 

開けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 昨年の加速器科学の話題は,LHCでのヒッグス(らしい)新粒子の発見でした。本コラムでも7月4日にセルンで行われたセミナーの後,すぐにそのことを掲載しました。また,協議会最高顧問の与謝野馨氏からお祝いのメッセージが寄せられました。その中にもありますが,セルンでの実験は,産学連携によって国際協力による基礎科学に貢献した先例でもあります。年末に国際リニアコライダー(ILC)技術設計書の完成発表会とシンポジウムが東京で開催された際に,LHC加速器の責任者リン・エバンス氏が,LHCに貢献した日本の企業の名を一つ一つあげて感謝していたことがとても強く印象に残っています。


 2013年は,ILCにとってとても大事な年になります。ヒッグス(らしい)新粒子の発見により,ILCの初期の物理の目標とエネルギーが明確になりました。何をどう造れば良いかはっきりしたのですから,これはとても大きなことです。技術設計書の完成をうけて,新しい組織がその実現に向けて始動します。リン・エバンス氏は新組織のLCディレクターとしてその陣頭に立つことになります。日本からも,東京大学の駒宮幸男教授がLCボード議長として,東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構の村山斉機構長が副LCディレクターしてILC実現へ向けた舵をとることになります。


 本協議会も産学連携によるILCの実現に向けて努力をつづけて参ります。産学を支えるもっとも大きな基礎は,言うまでも無く一般国民(世界の人々と言うべきでしょう)の方々のご理解とサポートです。このコラムも多くの皆様に加速器科学とその周辺の話題を提供できるよう,微力ではありますが,書き続けて行きたいと思います。
本年もよろしくお願いいたします 


2013年1月

高橋徹

広島大学

AAAコラム編集長