ILC PROJECT [ 国際リニアコライダー計画 ]

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2018年06月15日

押井守、大友克洋、鈴木俊夫らが応援!東北「国際リニアコライダー」計画のスゴイ内容

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先日、渋谷のイベントスペースDAIAで『ILC Supporters活動報告会』が開催されました。
まず、ILCとは何か?“国際リニアコライダー; International Linear Collider計画”の略で、岩手県と宮城県をまたぐ全長約30km~50kmの直線状(リニア)の加速器(コライダー)をつくり、現在達成しうる最高エネルギーで電子と陽電子の衝突実験を行う計画です。

なんでも、この地上に“宇宙誕生の瞬間を再現する”人類史上最大のプロジェクトだそうで、ジュネーブのCERN研究所で稼動している「LHC」の次に実現するべき有力な大型基幹計画であり、その誕生を世界中の素粒子物理学者が期待しているとか。

ニューズウィーク日本版2018-01-23 発売号
Fujisan.co.jpより
この超大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」を日本へ誘致すべく発足したのが応援団「ILC Supporters」であり、メンバーは、発起人で応援団長の押井守監督、東京大学の山下了特任教授を筆頭に、映像作家の森本晃司氏、ゲームディレクターの鈴木裕氏ら、作家・学者・起業家、アイドル、クリエーターなどジャンルを超えた著名サポーター55名※が集結しています。(数字は6月6日時点のもの)

映画監督・押井守氏
活動報告会では、アニメーションプロデユーサーでILCサポーターズ事務局の竹内宏彰氏を司会進行役に、押井守監督、山下了教授、大江修氏(仙台 東北ILC準備室)、かわいいクリエーターの木村優さんらによるディスカッションも開催。主に大学の研究室や中学、高校など全国のLICサポーターズとも中継を繋げクロストークを繰り広げました。

ILC日本誘致の成果報告
2018年4月16日の発足以来、10,000人を目標にしてきたILCサポーターズ数は、6月6日の時点で16,000人が参加表明をしており、約1ヶ月半の間に“ILCサポーターズ”のハッシュタグがついたツイートは4500件、また、特設サイトのアクセス数は20,000PVを越え、事務局は「直近の2、3週間で応援して下さる方が急劇に増えた。まさにビッグバンのよう」と感謝の気持ちを伝え、誘致の期限が迫るなか更なる参加と応援を呼びかけました。
なんと!報告会では、宮城県出身である大友克洋監督がサポーターに参加するというビッグニュースが発表され、さらには、スタジオジブリの鈴木俊夫プロデューサーが制作したILCサポーターズのロゴがお披露目されるなど、世界に名を轟かすアニメーション界のレジェンド3名の名前が揃う奇跡に、会場からはどよめきが起こりました。
鈴木俊夫プロデューサーの制作したロゴ
押井監督は「僕は、高校の物理は赤点。数学もsin,cos…で諦めた人間です。でも、その分、科学への憧れが強い」と話し「科学というより、科学が育む文化に興味がある」と未来の子供達に誇れる新しい文化を残すお手伝いがしたいと挨拶。
また、ILCサポーターズの一員であり、アニメーション監督の小林治氏は「僕らが子供のころは、科学の番組が地上波で放送されていて、科学に親しむ機会があり、「宇宙戦艦ヤマト」とか「ガンダム」とか、科学をベースにしたアニメ作品からは宇宙のロマンを感じることができた。最近、そういった“子供ごころ”を刺激してくれる作品がないと感じていたところにILCの話があって」と、宇宙科学と昭和のアニメーションとの親和性を語りました。
山下教授は、「今の日本には目標がない。アポロ計画時に「10年以内に人類が月の上に立つ!」とケネディ大統領が宣言したような分りやすくて具体的な目標は、高度な技術革新を進め、私たちは今、その恩恵を受けている」と話し、ILCで「宇宙の始まりを再現する」という目標が、予想もしない宇宙の謎やダークマター(暗黒物質の正体)をつきとめ、素粒子の世界を解明することで、新しい技術革新を起こすかもしれないと説明しました。
具体的に東北がどう変わるのか?
山下教授は「九州にデータセンターをおき、岩手県にILCを設置するのが地質・地形・電力・輸送を考えると理屈ではベストな配置」と話し、ジュネーブのCERN研究所の例をあげ、誘致が決まれば周辺地域への経済効果は絶大であると、地方創生の期待を込めます。
「2番じゃなきゃダメなんですか? といった議員さんがいましたが、こればかりは1番じゃなきゃダメ。 “唯一無二の研究”ができることが大切で、、もし世界中から集まった数千人という科学者が岩手に住むことになれば街自体が変わる」と話すと、「仙台 東北ILC準備室」の大江氏は、「新しくマンションを建てるのではなく、今ある街のなかに住んでいただく予定なので、例えば、町内で一緒にラジオ体操をしている隣のおじさんが、実は世界的に有名なノーベル科学者候補、みたいなことも起こりうる」と話しました。

未来に残せる、希望はあるか?
木村優さんは「今の日本は不安が持続している気がする。ワクワクの気持ちが人を巻き込み、夢や希望を持続させることが大切なんだと思う」とコメントし、押井監督は「オリンピックは2~3週間で終わってしまうけれど、ILCは50年以上続く。何もない時代に、未来にむけて新しい世界遺産があってもいい。僕ももうじき67歳、できれば完成を見て死にたい(笑)」と話し、会場の笑いを誘いました。

山下教授は「ILCは、科学の発展だけでない地方創生も担うプロジェクト。日本は、今だ世界のリードをとるような科学分野の国家プロジェクトを行なったことがなく、今回のILC誘致はまたとないチャンス。あとは予算や国際交渉のみという段階にきている。皆様のお力をお借りして、夏までに、ぜひ、ムーブメントを起こし政府に働きかけたい。(なんとなく難しいし、面倒臭いや…)では勿体ない!」と呼びかけました。