ILC PROJECT [ 国際リニアコライダー計画 ]

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2017年01月24日

松尾芭蕉は現代の岩手でどんな句を詠む?」。JAL、歴史遺産にフォーカスした「JAL 新・JAPAN PROJECT 岩手」実施

トラベルwatch

JAL(日本航空)と岩手県は1月23日、自治体とのコラボレーションによる地域活性化プロジェクト「JAL 新・JAPAN PROJECT」の次回企画として岩手県を取り上げること発表。2017年に「新・JAPAN PROJECT 岩手」を展開する。

同プロジェクトで岩手県を取り上げるのは、2011年5月から実施しているJAPAN PROJECTにおいて、2013年9月に取り上げて以来、2度目。2015年9月から実施している新・JAPAN PROJECTとしては初めてとなる。

12月23日に盛岡市で開かれた共同記者会見では、岩手県知事 達増拓也氏が挨拶。「昨年(2016年)成功を収めた、希望郷いわて国体・希望郷いわて大会の開催という歴史的経験を糧に、東日本大震災津波からの復興とふるさと振興を力強く進めている。世界遺産の平泉、釜石・橋野鉄鉱山、そして世界遺産登録を目指す柳之御所遺跡など、地域資源を活かした観光振興、またラグビーワールドカップ2019の釜石での開催。さらにはILC(国際リニアコライダー)の誘致など、岩手県への誘客拡大や交流人口拡大に、県をあげて取り組んでいるところ」と岩手県を紹介。

岩手県のいわて花巻空港では現在、過去最大となる1日12往復の定期便が運航され、そのうちJAL(運航はジェイエア)が3都市8往復を運航していることを挙げたうえで、「このようななか、岩手の観光や食や観光の魅力を国内外に広く発信するJAL 新・JAPAN PROJECTを実施できることは、岩手への誘客を図るうえで有意義であり効果的。今回の実施を契機に、これまでに花巻便を使っている方々や岩手を訪れたことがある方はもちろん、岩手に馴染みがない、これから岩手に行こうという国内外の方々にも岩手を知っていただき、岩手の魅力に触れ、そして、いらしていただきたい」と期待。さらに岩手県民にも、「岩手県民の皆さんには、より一層の温かいおもてなしをお願いしたい」と要望を述べた。

JALからは、代表取締役副社長の藤田直志氏が臨席。藤田氏はまず、「2016年は、岩手県を大きな台風が襲い、多くの被害が発生したと聞いている。お見舞いと、東日本大震災からの復興も含めて、一刻も早く普段の生活に戻れるようお祈り申し上げる。日本という国はどこに住んでいでも、災害から逃れられない風土。しかし、日本人はそうした困難を乗り越えて、いまを生きている。そうした厳しい風土だからこそ、日本人は非常に熱く、思いやりをもった絆を大切にする人間になっていると思っている。私たちJALは、こうした地域の皆さんにお世話になりながらビジネスをさせていただいている。少しでもお世話になった方のお役に立ちたい、地域の元気を一緒に作っていきたい。そういう思いから、地域プロモーション活動を行なっている」とJAL 新・JAPAN PROJECTを紹介。

今回の岩手県の取り組みについては、「『古代と現代を繋ぐ遺産』がテーマ。松尾芭蕉が奥の細道で時間のただなかに飛び込んで人生の真の意味をつかもうとした。そうした芭蕉の人生観とあいまったキャンペーンにしていきたい」とコメント。特に機内誌において、縄文時代から続く岩手の歴史文化の魅力を紹介している。

藤田氏は会見後の囲み取材で、「岩手が持つ歴史を越えた文化財、それの風土となった食材、こういったものは他地域に比べて特徴がある。(機内誌の)特集も時代を超えてということで、縄文の時代から平泉まで流れて紹介している。今日のプレゼンを準備しているなかでも、松尾芭蕉は平泉をなぜ奥の細道の行き先として選んだか、そういうところにもヒントがあるのではないかと思った」と、その魅力を紹介。会見の結びでは「『五月雨の 降り残してや 光堂』という芭蕉の句があるが、松尾芭蕉が現代の岩手を旅したときにどんな句を読むか想像しながら、岩手の思いを皆さんと共有したい」と語った。

JR東日本との連携も強化して外国人訪問客を誘致

ちなみに、こうしたプロモーションによる岩手県への観光客誘致について、まず人口減少で需要減少が想定される国内旅行については、「よりよい旅行商品を作ることで国内旅行のお客さまは増やせる」とコメント。外国人訪問客については、「欧米からもしっかり誘致したい。平泉の方にうかがうと、東南アジアのお客さまはわりと滞在時間が短いが、欧米人は瞑想にふけられたりなど長時間いることが多い。そういった新たなお客さまを誘致していきたい」とする。

この外国人訪問客向けの情報発信は、2013年9月のJAPAN PROJECTで岩手県を取り上げた際に比べて、今回の取り組みで変化している部分であり、重視している部分でもある。

JALグループでは現在、いわて花巻空港の路線として、伊丹(大阪)、新千歳(札幌)、福岡からそれぞれ4往復、3往復、1往復を運航しているが、入国者数トップ3の成田、関空、羽田を結ぶ便はなく、2015年に第4位だった福岡は1日1便と、インバウンドの誘致にはやや心許ないネットワークに見える。

この点について藤田氏に尋ねると、「すべての地域からいわて花巻空港に乗り入れるのが望ましいが、物理的に可能性が高いわけではない。そうすると、まずはそれぞれの乗り入れ地区、伊丹(関西)、福岡、札幌に来ているお客さまをどうやって誘致するかが大きな一つの柱になる。そのために、外国人専用の国内線運賃を作った。1区間1万800円でWebでも購入できる運賃。これで、3地域からに来られたお客さまを岩手花巻空港に誘致する。そしてチャーター便。今後の需要にもよるが、直接海外からチャーターしてお客さまを誘致する」といったJALの旅客サービスを利用した誘致手段を紹介。

加えて、「成田、羽田に来たお客さまを、JR東日本(東日本旅客鉄道)さんと連携して、この東北の地に誘導する。そういった取り組みが、もっと岩手県を盛り上げる手段だと思っている」ともコメント。JR東日本とは「競争ではなく連携」と考えているとし、JR東日本が2017年5月から運行する「TRAIN SUITE 四季島」のプロジェクトにも協力しているという。
ホテルメトロポリタン盛岡の日本料理長監修の機内食を国内線ファーストクラスで提供

JAL 新・JAPAN PROJECT 岩手の取り組みの一つとして、羽田と新千歳、伊丹、福岡、那覇を結ぶ路線で提供している国内線ファーストクラスの夕食(羽田~新千歳/伊丹/福岡線は17時以降の出発便、羽田~那覇線は18時以降の到着便が対象)で、岩手県産品を使った機内食を提供。監修は、ホテルメトロポリタン盛岡の執行役員で、日本料理「対い鶴(むかいづる)」の料理長を務める須藤義太郎氏が担った。

記者会見で須藤氏は、「冷めても美味しい、暖めるとなお美味しいもの」と機内食ならではの味付けであることを紹介。また、「お酒も出るということで、お酒のおつまみにもあって、ご飯のおかずになるもの」との考えでメニューを考えたとした。また、子供が搭乗することも想定して、七味などの辛いものは避けたという。

会見では、達増知事が国内線ファーストクラスの座席に着席して試食。ご飯に採用されている「銀河のしずく」について「1粒1粒がしっかりしていて、おにぎりにも合うと言われている」と俵ご飯に合うことなどに触れたり、須藤料理長の話を聞いたりしながら食した。

達増知事は「県の農林水産品を網羅していただいて、それぞれクオリティの高い素材を、手間暇かけて調理していただいている。とても美味しいのはもちろんだが、情報量が多いというか、銀河のしずくというご飯だけでも、召し上がっていただければ話のタネ、話題になると思う。また、これを召し上がっていただくだけで、ファーストクラスの料金分を得られるのではないか。そのぐらいの機内食だと思う」と評価した。
2月上旬(2月1日~10日)の提供メニュー

小鉢
・岩手県産寒締め法蓮草と蟹のお浸し 糸賀喜
・岩手県産すき昆布と大根の金平 ケシの実

主菜
・三陸産鱈ばっけ味噌焼 岩手どんこ椎茸入り玉子焼
・南部どり麹焼
・弁慶のほろほろ漬 せり利休和え 甘露梅

そのほか
・俵ご飯(銀河のしずく)
・岩手県産「布海苔」の味噌汁
・「献上 田むらの梅」

2月中旬(2月11日~20日)の提供メニュー

小鉢
・コマクサ杜仲茶ポークの豆乳しゃぶしゃぶ
・岩手県産榎茸 春キャベツ
・佐々長味噌の鮟鱇共和え 万能葱

主菜
・炊き合わせ
岩手県産帆立 岩手どんこ椎茸 芋がら 厚揚げ 梅人参 三陸産秋刀魚 結び白滝 昆布 蕨 姫竹 牛蒡 菜の花

そのほか
・俵ご飯(銀河のしずく)
・岩手県産「布海苔」の味噌汁
・「献上 田むらの梅」

2月下旬(2月21日~28日)の提供メニュー

小鉢
・春菊としめじのお浸し 蟹
・岩手県産雌株 ポン酢ジュレ 紅葉卸し

主菜
・いわて牛の旨煮/岩手県産榎茸 牛蒡 白滝 玉葱

そのほか
・俵ご飯(銀河のしずく)
・岩手県産「布海苔」の味噌汁
・「献上 田むらの梅」

岩手県発の特A米となった「銀河のしずく」の俵ご飯を1カ月とおして提供。過去にはJALの国際線ファーストクラスラウンジやサクララウンジで提供したこともある

機内誌や機内エンタテイメントでの紹介
JALの機内誌や機内エンタテイメント、JALカード会員誌などの媒体を使って、岩手県の暮らしや観光地を紹介する取り組みも行なう。

国内線と国際線の機内誌「SKYWARD」では、「古代と現代を繋ぐ遺産」と題した特集記事を掲載。花巻市の「早池峰神楽(はやちねかぐら)」、平泉町の「中尊寺」「毛越寺」、一戸町の縄文遺跡といった歴史、一関市の餅料理などを紹介する。

国際線版のSKYWARDでは、日本の伝統工芸品やグルメなどのお土産者を外国人乗客に紹介する英文記事「Souvenir」で、原毛からすべて手作業、手織りで作る有川工房の毛織物「ホームスパン」、盛岡市内で創業60年を超える老舗和洋菓子店「馬ッコ本舗みやざわ」の和菓子「馬ッコ最中」を取り上げる。

JALカード会員誌/国際線ファーストクラス機内誌の「AGORA」の1・2月合併号では、南部杜氏の発祥地である岩手県紫波町で130年にわたって酒造りを続ける「月の輪酒造店」を紹介している。

国内線の機内エンタテイメントでは、お笑いコンビのパックンマックンが、土地の達人「旅タツ」が推奨するスポットを巡るビデオ番組を、所要時間80分以上の国内線上り線(偶数便)で上映。2017年4月から国際線の機内エンタテイメントでもバイリンガル版(日本語、英語)を6カ月間放映する。

今回はパックンマックンが八幡平を訪問。クロスカントリー元日本代表で、八幡平市観光協会の海藤美香氏を「旅タツ」に迎えて、「ゲレンデでスキーを履かずに楽しむ」「八幡平のグルメを食べたい」など、パックンマックンの希望(無茶振り)を叶えてもらいながら、八幡平の冬の楽しみ方を紹介するコンテンツをなっている。

国内向けの旅提案サイト「旅プラスなび」では、「冬の魅力をめぐる旅」をテーマに、岩手県の絶景や温泉、グルメを紹介するコンテンツを自治体と共同制作。ドラマ「あまちゃん」の舞台ともなった北三陸の旅やドライブコースなど、お勧めのモデルルートも紹介している。さらに、1月31日からは盛岡市内で楽しめるご当地グルメ情報も発信する。

訪日外国人向けの観光情報サイト「JAL Guide to Japan」で、三陸復興国立公園の「浄土ヶ浜」、盛岡三大麺と称される郷土料理「じゃじゃ麺」などを9言語で紹介。英語版は先行して1月23日公開する。

JALダイナミックパッケージの「JALふるさと応援割」で最大7000円引き
JALダイナミックパッケージの「JALふるさと応援割」で、2017年3月31日出発分までを対象に、往路にいわて花巻空港着、かつ岩手県内の指定宿泊施設を利用した人を対象にしたキャンペーンを実施。

福岡空港発で1人あたり7000円、新千歳空港発で同5000円引きとなるほか、沿岸地区の指定宿泊施設を利用した場合は、さらに5000円引きとなる。予定人数に達し次第終了。

JALマイレージバンクやJALカードのキャンペーン
JALマイレージバンクでのキャンペーンとして、花巻または仙台発着のJALグループ便に、2017年2月~4月にフライトマイル積算対象運賃で搭乗した利用者から抽選でボーナスマイルやJALマイレージバンクの「温泉マイル」提携旅館「游泉 志だて」の宿泊券(1組2名)をプレゼントするキャンペーン。また、「とっておきの逸品」での岩手県産品を用意するなどの取り組みを実施する。

このほか、岩手県在住者を対象に、入会時にボーナスマイルをプレゼントするJALカードのご当地キャンペーンも実施する。