ILC PROJECT [ 国際リニアコライダー計画 ]

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2016年09月11日

暗黒物質解明に期待 ILC 奥州でシンポ

岩手日日新聞

専門家、研究内容解説

先端加速器科学技術推進シンポジウム2016in東北「1から分かるILC」は10日、奥州市水沢区の市文化会館(Zホール)で開かれた。専門家が講演とパネルトークで、素粒子の分析やダークマター(暗黒物質)の解明など次世代の大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」で期待される研究内容などを来場者に分かりやすく紹介した。

シンポジウムは、いわてILC加速器科学推進会議、東北ILC推進協議会、県ILC推進協議会などが主催。市内外から小学生以上の約250人が来場した。

2部形式で行われ、初めに高エネルギー加速器研究機構(KEK)講師の藤本順平氏が「ILCはなにをする装置なの?」と題して講演。藤本氏は素粒子の電子、アップクオーク、ダウンクオークの3種類を用いて、人体や身の回りにある物全てが素粒子の小さな粒でできていると説明。フレミングの左手の法則を例に「この法則があって電気が飛躍的に発展した。ILCは私たち人類や宇宙をつくっている素粒子の決まりを見つけること」と意義を強調した。

続いてのパネルトークでは、藤本氏と国立天文台水沢VLBI観測所長の本間希樹氏、LCコミュニケーターの髙橋理佳氏が、ダークマターの謎を解明するために、天文学と素粒子物理学の双方で現在行われている研究内容などを話し合った。藤本氏は「ダークマターは宇宙全体に広がっていて素粒子の可能性がある。ILCの実験で作って正体を探ることができる。見えないものを探るので難しい実験になる」とILCでの解明に期待を膨らませた。

同日は夏休みにスイス・ジュネーブの欧州合同原子核研究所(CERN)を訪れた水沢中学校3年の菅原百代さん、花泉中2年の佐藤琴恵さんもトークに参加。本間、藤本両氏に研究者を目指した理由などを質問していた。