ILC PROJECT [ 国際リニアコライダー計画 ]

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2016年07月09日

自然の法則 解明“ここ”で 市立全中学校

一関市は、次世代の大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」への関心を高めてもらおうと、市内全ての市立中学校を対象に特別授業を実施している。ILCに詳しい専門家を講師として各校に派遣しており、生徒たちは実験によって解明される自然の法則や延長31キロのILC実験装置の概要などについて理解を深めている。市ILC推進課は学校の意向や講師の日程を調整して12月までに全17校で授業を実施する。

岩手日日新聞

ILC特別授業は、同市を含む北上山地(北上高地)がILCの国内建設候補地となっていることを踏まえ、次代を担う生徒に研究内容や意義を理解してもらうとともに、素粒子物理や基礎科学の重要性などに興味、関心を高めてもらおうと企画した。

2013年度に続き2回目となる今回は、原則各校2年生を対象とし、6月30日の磐井を皮切りに、これまで本寺、室根、桜町の4校で授業を行った。講師は高エネルギー加速器研究機構(KEK)素粒子原子核研究所講師の藤本順平さんと、東北大大学院理学研究科准教授の佐貫智行さんが交代しながら担当している。

8日は厳美と大原で行われ、このうち、厳美では2年生32人と3年生24人が特別授業を受けた。講師を務めた藤本さんは「頭でいろんなことが考えられるが、本当のことはやってみましょうというのが実験だ。宇宙の中心が地球でないことも実験で分かった」と自然の法則が全て実験によって解明されてきた歴史を紹介した。

授業の後半では、ILCで使用される実験装置の基となる「霧箱」による模擬実験も行われ、生徒たちは霧状になった素粒子の軌跡を自分の目で確認しようと、じっくりと観察していた。

佐藤奨真君(3年)は「素粒子が何か、元素が何でできているかを初めて知ることができた。ILCについて10年後、20年後に担っていけるように頑張りたい」と感想を話していた。