ILC PROJECT [ 国際リニアコライダー計画 ]

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2015年11月18日

ILC実現へ現状紹介 サイエンスカフェ 佐貫准教授(東北大大学院)が講話

岩手日日新聞

一関市の「いちのせきサイエンスカフェ」は15日、同市大手町の一関図書館で開かれた。東北大大学院理学研究科の佐貫智行准教授が、研究者の立場から「国際リニアコライダー(ILC)」の北上山地(北上高地)建設に向けた現状を紹介した。
同カフェ(4回シリーズ)は今回が3回目で、一般市民ら約30人が参加。加速器研究に携わる佐貫准教授が「北上サイトでのILC」と題して講話した。

佐貫准教授は、ILCのアイデアが50年前の1965年に提案され、国内で開発研究が本格化してから30年が経過する計画だと説明。世界中に複数あった建設候補地が北上サイトに絞られた経緯については「さまざまな理由から研究者の間で『ぜひ日本で』という期待が高まった。技術評価では脊振(せふり)サイト(九州)に比べ優位性があるとされた」と紹介した。

心配や不安の声として寄せられる放射線への対応について「ほぼ全ての施設が地下に設けられる。遮蔽(しゃへい)やモニタリングの放射線対策は当然やるべきことだ」と話し、安全性を強調。研究期間については「目標とする研究の精度に到達するのに最低20年ぐらいかかるだろうと考えられる。研究成果が次の研究の方向性を示すことになる」とILCでの研究がさらに長い期間続くとの考えを示した。

建設実現に向けて進めている地質、物流の調査を「建設の実現性を明らかにするため」とし、「今のところ、地質に深刻な問題は見つかっていない。物流ルートは大型トレーラーが通行可能だが、電柱や標識、樹木などの障害物があり、移設や撤去が必要だ」と説明。分割できない大型機器が搬送可能となるよう、研究者側で設計を見直していることも紹介した。

最終回の次回は2016年1月16日の開催予定。同大キャンパスデザイン室キャンパスデザイナーの小貫勅子さんが「ILCを見据えたまちづくり」と題して話す。