ILC PROJECT [ 国際リニアコライダー計画 ]

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2013年12月02日

「高エネルギー加速器研究機構」に行ってきた

東洋経済オンライン

毎週月曜日、週刊東洋経済と東洋経済オンラインで交互に連載が進んでいく「成毛眞の技術探検」。週刊東洋経済版は図版が充実。それに対し、東洋経済オンラ イン版は記事のボ リュームが多く、写真も充実。・・・・という具合にそれぞれの媒体の特性を生かした展開をしていきます。第2回目のテーマは「スーパーKEKBと常伝導加 速」について。週刊東洋経済11月30日号(11月25日発売)に掲載した記事のオンライン版ですゾ。

(中略)

■ リニアコライダーを応援

訪れるまで、実態がよくわからないと思っていた加速器。それは、見たことでだいぶ理解できたような気がしている。そして、やっぱり新しい加速器は必要だなと思った。

実はボクは、現在建設に向けて計画が進められている、全長約30キロの直線状の加速器・リニアコライダーの応援団的なこともしている。これが完成し、実 験すると、たとえば超統一理論という、まだ証明されていない理論を、証明できるかもしれないからだ。対称性の乱れが、KEKBがなければ証明できなかった ようなものだ。そうやって地道にいろいろなことを解き明かしていくことが、物質や生命の根幹に関わる謎を解くことにつながる。

リニアコライダー応援メッセージ的なものに、ボクはこう書いた。

〈物理学は次世代産業の井戸です。本来は純粋科学として生まれた古典力学が機械を、電磁気学が通信を、量子論が半導体などの産業を生み出してきました。僕らは先輩が掘った井戸から水を汲み出しているのです。超統一理論という新しい井戸は僕らの担当なのです〉

SuperKEKBとBelle IIという井戸については、たいそう理解が深まった。しかし、その井戸を持てる加速器処に対してより深まったのは、汲めど尽くせぬ好奇心である。

加速器も検出器も普請改め、すなわち新バージョンなのに、片割れはSuperで、その相方はIIだ。統一感というものはない。入り口には盗人(ぬすっ と)は徘徊しておるし(誤解)、Kou Enerugiiだし、直進すると「放射光」だし、紙入から診察券だし、鯵フライ定食は500円だし、色紙は「広報室へ」だし、ハクビシンだし。こんなに 面白くていいのだろうか。

次回この地を訪れることがあらば、これらについて膝を詰めて、とくと尋ねてみたいものだと腹を決めた。

成毛 眞