ILC誘致、本格化 21日、仙台で市民講演会 東北推進協

2012年10月18日

河北新報

国際プロジェクトで建設される超大型加速器「国際リニアコライダー」(ILC)の岩手県南部の北上山地への誘致に向け、産学官による東北ILC推進協議会が活動を本格化させる。初の市民講演会を21日に仙台市で開き、11月以降は東北各地に広げる。ILCを東日本大震災からの復興の原動力と位置付け、東北全体で必要性を共有して誘致機運を高める。

講演会は21日午後1時半から、仙台市青葉区の東北大マルチメディアホールで行う。同大ILC推進会議も共催する。入場無料。

ILCは全長約30キロの地下トンネル内で、光速近くまで加速させた電子と陽電子を衝突させ、宇宙の始まりを再現。物質に質量を与えたとされる「ヒッグス粒子」の精査や検証に取り組む。
 
当日は東北大大学院理学研究科の山本均教授がILC計画を説明。東大数物連携宇宙研究機構の村山斉機構長もヒッグス粒子について話す。

11月以降は山形、秋田両県内を手始めに、講演会を重ねる。同月上旬には、協議会メンバーが建設候補地に挙がっている北上山地を視察し、現状などを確認する。

7月設立の東北大ILC推進会議も今月22日、初会合を開く。ILCについて理解を深め、ILCを活用した東北の産業振興の可能性を探るなど今後の活動も話し合う。

東北ILC推進協議会は「来年度とされる国内候補地の絞り込みに向け、誘致運動の拡大と東北大などとの連携強化を図りたい」と話している。

同協議会は7月、東北加速器基礎科学研究会を改編して設立。正式決定済みの「東北の将来ビジョン」では、誘致実現による経済効果を約4兆3000億円、雇用創出効果を約25万人と試算している。

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